スコットランド紀行 第7回



 

 さて、旅行記の続きである。記述が少々重複しているがお許しいただきたい。 
 4月12日(金)

 たった四日間とはいえ、そこで暮らすようにして過ごしたホテルに別れを告げ、バスに乗り込む。最後の見学地「マッカラン」は、水仙の花盛りであった。空は快晴で、そのコントラストは最高。
 マッカランブルーのツナギを着た蒸留所の人が樽転がしのパフォーマンスをして一同拍手喝さい。昼食はクレイゲラヒホテルにて。付属のバーがありそこでウイスキーを飲みながらくつろぐ。スペイ川のほとりを散策し陸路でエジンバラへ向かう。
 バスの車窓を眺めていると海が見えてきた。港には船が沢山停泊している。古都エジンバラは美しい港街であった。午後5時にホテルに入る。夜8時から「イアン・マクロード社」主催のテイスティング会があるのでそれまではフリー。そして誰もいなくなった(遊びにいって!)。私はといえば猛前と帰国へむけての荷物のパッキング。人生、しょいきれない荷物を背負うもんじゃないと、しみじみ思う。それなのにテイスティング会でジャグ(水さし)が当たるんだから、運がいいんだか悪いんだか。その後関西人S氏の案内でパブへ。石畳の道を登ったり降りたりをくりかえす。エジンバラは勾配のきつい街だ。

4月13日(土)

 翌日午前中はフリータイム。観光だ。さっそくエジンバラ城を見学に行く。この日はなんと入場料無料。エジンバラの街は全体がなだらかな丘になっていてその頂上がエジンバラ城というわけだ。なるほど坂道ばかりなわけだ。  
 お城からは市街を一望できる。城壁には穴が穿たれ、モンズ・メグと呼ばれる大砲が、その砲身を眼下に広がる海にむけている。攻め寄せてきた敵に、これでズドンとおみまいするのだ。中世の軍記ものはたまに読んでいたが目の当たりにするとリアル。

 お城をひとめぐりしたのち街へおりる。街中で古ぼけたキルト姿でバグパイプを吹く人あり、眼帯をしたブルドックと一緒に物乞いをする人(なぜか犬の方が体格が良い)あり、そういうものを横目でみながらただ歩くのは思いのほか楽しい。荷物を入れるためのリュックと小型トランクを買い、デパートでエジンバラクリスタルも買い込む。ガラス張りのモダンなカフェがあって、久々のコーヒーがおいしかった。午後は「ザ・スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ」の本部バーを訪問する。建物はエレガントの一言!夜は一同揃ってレストランでディナー(インド料理)の後、土屋さんの案内で、エジンバラで最も格式の高いバー「スコッツマン」へ。ウイスキーを堪能しつつ優雅なひと時をすごす。


 4月14日(日)
 ホテルで朝食。スペイサイドではあんなに美味しかった紅茶だが、ここの紅茶はカルキの匂いがする。食事の内容は良いのでそれだけが残念。

 ロビーに銀製品のコーナーがあり自分用に薊のブローチを購入。迷ってひとつの方に決めたのだが、いやこういう場合は両方買うべきだった(笑)。





 戻る                    目次                    次へ