スコットランド紀行 第6回

  その他の事など

 旅行がはじまってすぐにツアーに参加した人たちの顔と名前を覚えた。その頃の私は人の顔と名前がちゃんと覚えられないという事が悩みの種だったので、ツアーの人たちと「あ〜、○○さん。」などと自然に会話できたのはうれしい事だった。この旅行は私にとって、人づきあいのいい訓練になったようだ。(今ではとても考えられないがその頃私は人間嫌いだった。いやホントに。人の顔が覚えられなかったのもたぶんそのせい。我ながらよく乗り越えたものだ。)


 同室のタケイさんとは、女同士あれこれお喋りしたり、二人で早起きしてスペイ川のほとりへ散策に出たりした。朝もやにけむった木立の間を歩いて、サラとミスティという2匹の犬をつれたご婦人に会った。ぜひ写真を撮らせてくださいとお願いしたら、犬たちだけなら、と笑って応じてくれた。川のほとりには釣りには漁業権が必要と書いてある(らしい)看板が。そして川の水の色が薄い茶色。そんなひとつひとつの事がとても楽しかった。


 買い物魔の私をうらやましがらせたのは、関西人S氏。彼の買い物はグレンファークラスでのパブミラーただひとつ。おみやげは帰りの機内でカタログから選んでいた。エジンバラでは一人レコードショップへ。・・・達人だ。この話を夫にしたら「なんでお前はパブミラー買ってこなかったんだよ〜。」と駄々をこねていた。


 どの蒸留所でも私たち一向を大歓迎してくれて、「グレンリベット」「グレンファークラス」「グレングラント」ではランチまでご馳走になった。「グレングラント」では、隣接する庭園を流れる川の水でウイスキーを割って飲む(あこがれてたのよ〜)という演出もしていただいた。それもこれも団長である土屋さんのおかげ。いいツアーに参加したと今あらためて思う。




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