サントリー山崎蒸留所訪問記

2006年12月3日(日) 
(株)サントリー様のご招待により日本バーテンダー協会盛岡支部会員14名が山崎蒸留所を訪問。

        

京都山崎蒸留所。近くをサントリーがひっぱったという線路が通り民家が建ち並ぶなかにある。
同行したアルセーヌルパンの漆原マスターの話では25年前来たときはまわりにはなにもなかったそうだ。
近年になって宅地化の波がおしよせてきたのだろう。

                 

セミナー会場。私たちは飲みにお勉強にきたのだ!ウイスキー造りの工程を一緒に学ぼう!

仕込み(糖化、ろ過)。
麦芽を細かく砕き、、温水とともにこの仕込み槽へ。時間をかけてろ過し綺麗に澄んだ麦汁をつくる。


    

発酵
麦汁を発酵層に移し酵母をくわえる。サントリーの発酵槽はステンレス槽のほかに木桶槽も使用。
逆にスコットランドではコストダウンがおこなわれメンテナンスの大変な木桶槽は減少傾向にある。


       

蒸留
山崎では様々な味のウイスキーをつくるために何基もの形の異なるポットスチルを使用している。
写真右は現在稼動中のポットスチル。今蒸留しているものが13年後の山崎12年になる。
説明してくださった技師の方曰く「私たちのウイスキー造りは世代間のリレーなんです。」

     

ポットスチルを開けてもらいこわごわ中をのぞきこむ。

2006年に導入されたNO5ポットスチル。
本体は1500万くらいだがスコットランドよりの輸送費、設置一式を含めると一億はかかる。
ちなみに解体されたNO4ポットスチルの一部は大阪のバー婆娑羅の入り口を飾っている。
(ちゃんとNO4の文字がはいっているのを確認してきた。)

     

貯蔵
樽内部の減り方が展示してある。4年(右)と確実に減っている12年(左)。
これを見ると25年物や30年物のウイスキーがいかに貴重かがわかる。

     

原酒
山崎のヴィンテージ。色の違いをよくみよう。
ただし以前1984年(最も黒い)を飲んだ経験から言って色が濃いから美味いとは限らない。


  




中庭の風景。湧き水を飲んだが大変にやわらかだった。
「新しい道とは地下水の湧出に会うようなもの。出会ったらその水は最も鮮烈だ。」
立原正秋の言葉だが山崎の水に出会った先人達も同じ思いだったのだろうか。

今回の蒸留所訪問で、本家スコットランドより日本のウイスキーの造り手のほうが元気ではないかという
思いを強くした。サントリーが今の姿勢を崩さなければジャパ二ーズウイスキーがスコッチを凌駕する日が
くるかもしれない。それほどのエネルギーを山崎蒸留所から感じた。


おわりに
またとない勉強の機会を与えてくれた(株)サントリー様に心より御礼申し上げます。
何時の日かスコッチハウス主催で山崎ツアーを組んで再訪したいと思います。

2006年12月6日スコッチハウス記


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