スコットランド紀行 第3回




   4月8日(月) アバディーンからグランタウンオンスペイへ
 
 朝食後ホテルを出発。チャーターバスで、グランタウンオンスペイへ向かう。途中点在する民家をみて懐かしい建物だと思う。・・・そう横浜の西洋館や弘前の宣教師館などを思わせる様式なのだ。そうしたらガイド役の土屋さんがグラバー邸をつくったグラバーさんはアバディーンの出身ですと言ったので合点がいった。してみると日本の西洋建築のルーツはアバディーンにあるのか。これは私の洋物好きの心をくすぐった。盛岡も結構西洋館の多い街で子供のころから外国の建物にあこがれていたのだ。


 途中ザ・グレンリベット蒸留所を見学する。広い。とにかく広い。工場があり、樽の貯蔵庫があり、本館にはゲストルームやウイスキー史の小博物館があり、ショップがある。庭には池があって、水鳥がいる。
 ガイドの女性は、セーターにタータンチェックのスカートなのだがそれがさまになっていてかっこい
いのだ。蒸留所は奥深かった。


 その夜から4連泊したクレイグイリンは、こじんまりしたいいホテルだった。到着したのは5時過ぎでとても寒かったのだが、ロビーのマントルピースには火があかあかと燃えていて、とてもくつろげた。ホテルでは朝食だけ出るので、夕食は全員で近くのレストランへ。メニューのスターター(前菜)のページに、当然のようにハギスがある。もちろん食す。
 
 ホテルの部屋に戻り明日の準備。ジャケットの下に着ているコットンシャツが汗臭い。クリーニングに出したいがホテルではそういうサービスはしていない。明日も寒いのは予想がつく。洋服を買おうにもさっき通りを歩いた限りでは開いていたのはレストランとパブのみ。・・・荷物は少なく。足りないものは現地で買えって言ったのは誰だよ・・・とつっこむも手遅れ。困っていたら同室のタケイさんがフリースのトックリを貸してくれた。これがとっても暖かかった。私がぎりぎりのところで風邪をひかずにすんだのは、彼女のおかげ。感謝!

4月9日(火)
 この日から、蒸留所めぐりにあけくれる、いささかハードな日々がはじまる。



 




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